天神学園高等部の奇怪な面々29
笑って、驚いて、照れて、呆れて。

天神学園の面々もまた、渉の家族と同じ。

彼らの中にいるだけで、渉は自然体でいられる。

構えている必要も、目を気にする必要もない。

渉の家族が、彼の何もかもを知った上で受け入れてくれるのならば、天神学園の仲間達は、渉の事を何一つ知らなくても、例え後から知ったとしても受け入れてくれる。

過去がどうだろうと、今がどうだろうと。

春夏秋冬 渉は『わたるん』である。

ただそれだけ。

仲間達は、それだけでいいのだ。

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