天神学園高等部の奇怪な面々29
「そのような条件、呑む必要はない」

翡翠が言う。

「どうせ卑怯な手を使っているのだろう。卑怯者に下げる頭など、真の漢は持ち合わせておらんわ」

強い口調で言い放つ翡翠だったが。

「いいだろう」

そんな翡翠の言葉に反して、ラルフは勝負を受けて立つ。

「おい、じぃ」

「俺も漢…二言はない」

親父が下卑た笑みを浮かべた。

「吐いた唾飲むんじゃねぇぞ…?」

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