天神学園高等部の奇怪な面々29
「あっ!」

奥方が声を上げた。

崩れた景品棚から床に転げ落ちる、テディベア。

「これで…」

ラルフはそれをヒョイと拾い上げ、奥方に差し出した。

「約束通り『一発でテディベアを落とした』…俺の勝ちだな」

「くっ…畜生…」

床に倒れたまま、親父は悔しげに歯噛みする。

「何でだ…どうして固定している事が分かった…?」

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