天神学園高等部の奇怪な面々29
金魚掬いに千本吊り、奥方と翡翠とで、屋台を沢山巡り歩き。
射的で、茶色い毛のテディベアを取り。
綿飴に金平糖、団子も林檎飴も全部食べる。
流石の翡翠も全部は食べきれないだろうから、その時は奥方と半分ずつにして。
奥方は微笑み、翡翠を見上げる。
学園の者にさえ決して見せぬ、とびきりの艶やかな笑みを浮かべながら。
「……そうすれば、すーの誕生日祝いになるだろう?」
「……」
一言一句、夕城邸で翡翠が口にしたのと同じ言葉。
「これは全て、すーの我が儘を叶える為なんだから」
射的で、茶色い毛のテディベアを取り。
綿飴に金平糖、団子も林檎飴も全部食べる。
流石の翡翠も全部は食べきれないだろうから、その時は奥方と半分ずつにして。
奥方は微笑み、翡翠を見上げる。
学園の者にさえ決して見せぬ、とびきりの艶やかな笑みを浮かべながら。
「……そうすれば、すーの誕生日祝いになるだろう?」
「……」
一言一句、夕城邸で翡翠が口にしたのと同じ言葉。
「これは全て、すーの我が儘を叶える為なんだから」