天神学園高等部の奇怪な面々29
翡翠の仏頂面が、ようやく笑みに緩む。

「全く…貴様には敵わんな…」

「それは僕の台詞だよ」

ようやく笑顔になった翡翠を見て、奥方は安心したように息を一つ吐いた。

傍らに佇むこの男が微笑むと、それだけで嬉しくて嬉しくて。

腹の中の子供達も、喜びはしゃいでいるようで。

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