天神学園高等部の奇怪な面々29
綿飴を買い、二人は再び人混みの中を歩き出す。

思いのほか大きな綿飴だったので、二人で半分ずつにしようという事になっていた。

一つの綿飴を分け合いながら食べる。

…レイニーボーイ的には何となく照れる。

中学時代、『友人として』こんな風にお菓子を分け合いながら食べた事もあるが、今日は『彼氏として』『恋人として』だ。

同じ行為でも、随分と意味が違ってくる。

「美味しいね、綿飴」

笑顔で言う虹華に。

「う、うん」

頬を赤らめながら頷くレイニーボーイ。

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