天神学園高等部の奇怪な面々29
金魚をゲットして、ご満悦の虹華。

ビニール袋の中で泳ぐ金魚を見つめながら、機嫌よく歩く。

そんな様子を眺めるレイニーボーイもまた、嬉しそうに微笑む。

が。

「あ…」

虹華は人混みの中に見知った姿を見つけて声を上げた。

「スペシャルハレンチ先輩と色白先輩だ…」

夏祭りの最中に、知り合いに会う。

別に後ろめたい訳ではないのだが、レイニーボーイと歩いているのを見られて冷やかされるのは、少し恥ずかしい…。

何となく距離を置いてしまう二人…。

< 90 / 145 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop