蒼空模様



「・・・先輩」



私は、2人の前に姿を出した。



龍先輩は、

少しだけ驚いてから

あの、悪魔の笑みを見せた



「あぁ、さっきの話聞いてた?

 その顔が見たかったんだよなぁ。

 お前は知らないと思うけど、

 俺、梓のイトコ?親戚なんだよ」



あぁ、

だからか



この笑みが、

たまに見せる怖い笑顔が

アイツに似ているように見えたのは



「マジうけるわぁ・・・!

 ってことで、俺に関わるなよ?

 彼女に勘違いされたくねぇし」



そう言って、別の方向へ

歩いて行く先輩



奏多先輩は、

小さく『ごめん』と言ってから

龍先輩の後を追いかけて行った



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