蒼空模様






雨が、降ってきた



止むことのない雨が、

私の頬を伝って行く・・・



どんどん、

私と雅弥を濡らしていく



「・・・いやー、

 変なところ見せちゃったね。

 雨も降って来たし・・・

 うわぁ・・・マジで最悪だぁ!

 雅弥も、早く部屋に・・・」



最後まで、

言えなかった



涙がこぼれて

雅弥に抱きしめられた



「雅弥・・・マジ濡れるから

 早く部屋に・・・」



「お前、バカだろ」



そう言って、

あり得ないくらいきつく

抱きしめられた



こうやって

抱きしめられたのは・・・

何回目の話だろう



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