ゴースト ――あたしの中の、良からぬ……

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「……るほどね、それでキミは閉じ込められちゃったわけだな」


誰かの話す声が聞こえる。

どこか楽しげな、明るい声。


(あれ? あたし、寝ちゃったのかな)


視界は真っ暗で何も見えない。


(ここ、どこだっけ?)


「そうそう、そうなの。

あの子は男の子になりたいの。

女の子であってはいけないって思い込んでるわけよ。

だから、あたし――女のあたし――はずっとここにいるのに、あの子は一切気づかないってわけ。

あたしはあの子自身なのに」


お菓子をポリポリかじる音が頭に響いた。

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