ゴースト ――あたしの中の、良からぬ……
4
===================
4
===================
「……るほどね、それでキミは閉じ込められちゃったわけだな」
誰かの話す声が聞こえる。
どこか楽しげな、明るい声。
(あれ? あたし、寝ちゃったのかな)
視界は真っ暗で何も見えない。
(ここ、どこだっけ?)
「そうそう、そうなの。
あの子は男の子になりたいの。
女の子であってはいけないって思い込んでるわけよ。
だから、あたし――女のあたし――はずっとここにいるのに、あの子は一切気づかないってわけ。
あたしはあの子自身なのに」
お菓子をポリポリかじる音が頭に響いた。
4
===================
「……るほどね、それでキミは閉じ込められちゃったわけだな」
誰かの話す声が聞こえる。
どこか楽しげな、明るい声。
(あれ? あたし、寝ちゃったのかな)
視界は真っ暗で何も見えない。
(ここ、どこだっけ?)
「そうそう、そうなの。
あの子は男の子になりたいの。
女の子であってはいけないって思い込んでるわけよ。
だから、あたし――女のあたし――はずっとここにいるのに、あの子は一切気づかないってわけ。
あたしはあの子自身なのに」
お菓子をポリポリかじる音が頭に響いた。