ゴースト ――あたしの中の、良からぬ……
あたしに惜しみなくポンと手渡すと、にっこり微笑む。
「着てみてよ。きっと似合うから。
んで、毎日鏡の前で、『女の子でいていいんだよ』って自分に唱えてごらん。
自分に毎日、言い聞かせるんだ。”女の子でいいんだよ”って」
「……でもあたし、別に女らしくなりたいわけじゃないし」
まだ抵抗するあたしに、薫さんは軽くうなずいた。
「うん、別にすごく女らしくなれなんて言わないよ。
ただ今の精神状態が本来の君じゃない、ちょっと歪んだ状態なんだと思うんだ。
だからこそアヤちゃんが分離してしまってるわけで。
それが治ったら、君はもっと楽に、のびのびと生きられるよ。
それが本来の柚希ちゃんの自然な姿だと思うし。
今のままだと、何かと窮屈なはずなんだ」
(窮屈……)
その言葉に、何となくピンと来た。
「着てみてよ。きっと似合うから。
んで、毎日鏡の前で、『女の子でいていいんだよ』って自分に唱えてごらん。
自分に毎日、言い聞かせるんだ。”女の子でいいんだよ”って」
「……でもあたし、別に女らしくなりたいわけじゃないし」
まだ抵抗するあたしに、薫さんは軽くうなずいた。
「うん、別にすごく女らしくなれなんて言わないよ。
ただ今の精神状態が本来の君じゃない、ちょっと歪んだ状態なんだと思うんだ。
だからこそアヤちゃんが分離してしまってるわけで。
それが治ったら、君はもっと楽に、のびのびと生きられるよ。
それが本来の柚希ちゃんの自然な姿だと思うし。
今のままだと、何かと窮屈なはずなんだ」
(窮屈……)
その言葉に、何となくピンと来た。