ゴースト ――あたしの中の、良からぬ……
あたしはふたたび、黒川さんが怖くなっていた。


あたしの思い込みだって信じたい。

だけど、そう思いきれない何かがずしりと重い塊となって心の中に引っかかっていた。


何食わぬ顔して、また通える?

以前の状態に戻れる?


あたしは重い気持ちで、2階の自分の部屋へ上がった。



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(何だか恥ずかしいな……)


足元がスースーして、何もはいてないみたいで落ち着かない。


(なんかみんなにじろじろ見られているような気がする……)


落ち着かないまま教室に入った。


「あ、おはよー」

「おはよー、柚希」

「おはよ」

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