ゴースト ――あたしの中の、良からぬ……
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「ねぇ、ママ」
夕食後の皿洗いタイムに、ママに声を掛けた。
何か音楽を聞いているらしい、ママの耳にささっているイヤホンを強引に引っこ抜く。
「わ、ちょっと、何するのよ?」
「あのさ、山中さんって言ったっけ……前黒川さんを紹介してくれた人」
「ああ、うん。そうよ」
「その人って、芸能関係のお仕事をしてるの?
ほら、前黒川さんが舞台美術をしていたときにお仕事一緒にしてたって言ってたから」
「え?」
ママは一瞬ポカンと口を開く。
「芸能関係ってわけじゃないけど……企画系の仕事よ。何よ突然」
「そういうお仕事って、芸能人とコネクションがあったりするの?」
あたしの質問に、ママもようやく意図がつかめたとばかりにニヤニヤした。
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「ねぇ、ママ」
夕食後の皿洗いタイムに、ママに声を掛けた。
何か音楽を聞いているらしい、ママの耳にささっているイヤホンを強引に引っこ抜く。
「わ、ちょっと、何するのよ?」
「あのさ、山中さんって言ったっけ……前黒川さんを紹介してくれた人」
「ああ、うん。そうよ」
「その人って、芸能関係のお仕事をしてるの?
ほら、前黒川さんが舞台美術をしていたときにお仕事一緒にしてたって言ってたから」
「え?」
ママは一瞬ポカンと口を開く。
「芸能関係ってわけじゃないけど……企画系の仕事よ。何よ突然」
「そういうお仕事って、芸能人とコネクションがあったりするの?」
あたしの質問に、ママもようやく意図がつかめたとばかりにニヤニヤした。