ゴースト ――あたしの中の、良からぬ……
(ここ、どこ……?)


携帯の地図を見ながら、とぼとぼとバス停に向かう。


あたしはもう、ぺしゃんこになるほどヘコんでた。

マジでほんと、カンベンして。


バスに乗るとき、こっそり財布の中を見た。

万札が3枚増えてた。


(……)


男の裸が脳裏にちらついて、ゾッとする。

あたしが飛び出しても、金返せとか言わなかった。


ってことは……

3万円で納得するくらいのことはやってるってことなのかな。


(……どうしよう。どうしてあたしが……)


頭が痛い。

< 22 / 278 >

この作品をシェア

pagetop