ゴースト ――あたしの中の、良からぬ……
「大変だったんですね……
ありがとうございます。
話しにくいことを話していただいて」
「……」
「ねぇ、清水さん。
当時のレイさんの恋人はね、未だにレイさんが自分を裏切ったと思って苦しんでるんです。
彼は亡くなって何年も経った今もなお、彼女を深く愛しているから。
だからこそひどく苦しんでるの。
このままじゃ彼は永遠に救われない。
彼を救えるのはあなただけなんです、清水さん。
お願いします、彼を助けてあげてもらえませんか?」
「……」
清水さんは、あたしから目をそらした。
固い表情で。
「お願い。
今話してくれたことを、清水さんの口から黒川さんに話してあげてほしいの。
あなたにはとても辛いことだと思うんです。
もしかしたらひどく罵倒されるかもしれない。
ありがとうございます。
話しにくいことを話していただいて」
「……」
「ねぇ、清水さん。
当時のレイさんの恋人はね、未だにレイさんが自分を裏切ったと思って苦しんでるんです。
彼は亡くなって何年も経った今もなお、彼女を深く愛しているから。
だからこそひどく苦しんでるの。
このままじゃ彼は永遠に救われない。
彼を救えるのはあなただけなんです、清水さん。
お願いします、彼を助けてあげてもらえませんか?」
「……」
清水さんは、あたしから目をそらした。
固い表情で。
「お願い。
今話してくれたことを、清水さんの口から黒川さんに話してあげてほしいの。
あなたにはとても辛いことだと思うんです。
もしかしたらひどく罵倒されるかもしれない。