ゴースト ――あたしの中の、良からぬ……
「しかし、柚希が黒川さんにプロポーズされるなんてねぇ」
ママはうきうきと言った。
「高校卒業と同時に結婚なんて、ちょっと柚希には早すぎるとは思うけど……まだまだ子どもなんだから。
でもまぁ、ママは反対はしないわよ。あんなマジメで素敵な人。
ちょっと年は離れてるけどねぇ。
で、もう返事したの? 今からデートでしょ」
「もう、そっとしておいてよ」
あたしは笑った。
「返事を求めてるわけじゃないんだって。
自分の気持ちをちゃんと伝えておきたかっただけだって、智弘さんも言ってたもん。
別に今すぐって話じゃないから」
「あらそう。
それはそれでステキね。黒川さんらしいじゃない」
ママはキッチンカウンターの向こうへ行きかけて、ふと振り返った。
「そういやこないだ、仕事先で山中さんに会ったわよ。
お嬢さんお元気ですか?って」
ママはうきうきと言った。
「高校卒業と同時に結婚なんて、ちょっと柚希には早すぎるとは思うけど……まだまだ子どもなんだから。
でもまぁ、ママは反対はしないわよ。あんなマジメで素敵な人。
ちょっと年は離れてるけどねぇ。
で、もう返事したの? 今からデートでしょ」
「もう、そっとしておいてよ」
あたしは笑った。
「返事を求めてるわけじゃないんだって。
自分の気持ちをちゃんと伝えておきたかっただけだって、智弘さんも言ってたもん。
別に今すぐって話じゃないから」
「あらそう。
それはそれでステキね。黒川さんらしいじゃない」
ママはキッチンカウンターの向こうへ行きかけて、ふと振り返った。
「そういやこないだ、仕事先で山中さんに会ったわよ。
お嬢さんお元気ですか?って」