ゴースト ――あたしの中の、良からぬ……
「描いてて楽しい?」
「そりゃあ……」
「描きたいものを描いてる? 描きたいときに描いてる? 内なる欲求で描いてる?」
「……え…と」
「それとも、描かされてるのかな」
「……」
矢継ぎ早にポンポン言われて黙り込むあたしに、のんびりした声が続く。
「絵の教室に通ってるの?」
「あ、はい」
「何のために、教えてもらってるの?」
「……O美大に合格するために……」
自分の声が、妙に頼りなく響いた。
「どうしてO美大に合格したいの?」
どこまでも畳み掛ける声に、あたしは思わずつっかかってた。
「そんなこと聞いて、どうするんですか?」
「そりゃあ……」
「描きたいものを描いてる? 描きたいときに描いてる? 内なる欲求で描いてる?」
「……え…と」
「それとも、描かされてるのかな」
「……」
矢継ぎ早にポンポン言われて黙り込むあたしに、のんびりした声が続く。
「絵の教室に通ってるの?」
「あ、はい」
「何のために、教えてもらってるの?」
「……O美大に合格するために……」
自分の声が、妙に頼りなく響いた。
「どうしてO美大に合格したいの?」
どこまでも畳み掛ける声に、あたしは思わずつっかかってた。
「そんなこと聞いて、どうするんですか?」