あなたの”その”足元へ
「本当に、やっちゃうぞ」
足で軽く蹴ってから、何の反応もないのに、顔と手を拭いてやる。
また腕の下に肩を入れて起こすと、ベッド代わりに使っているソファーへと、運ぼうとした。
さっき綺樹が浮かべた自嘲が目の前にちらつく。
気が変わって、自分のベッドに運ぶ。
「今夜だけベッド貸してやる。
吐くなよ」
予想通り全く返答がないのに、傍らの机に水と二日酔いの薬を置く。
上掛けを肩までかけて、手が止まってしまった。
眠りについた顔は、可愛らしかった。
頬の線は柔らかく、小さめな鼻は鼻筋が通っている。
閉じられたまつげは長くて、ややカールしていた。
赤い下くちびるはふっくらして、つややかだ。
指が白い頬をすべり、添える。
思っていた通り滑らかだ。
そのまま更に身をかがめて、くちびるを合わせた。
足で軽く蹴ってから、何の反応もないのに、顔と手を拭いてやる。
また腕の下に肩を入れて起こすと、ベッド代わりに使っているソファーへと、運ぼうとした。
さっき綺樹が浮かべた自嘲が目の前にちらつく。
気が変わって、自分のベッドに運ぶ。
「今夜だけベッド貸してやる。
吐くなよ」
予想通り全く返答がないのに、傍らの机に水と二日酔いの薬を置く。
上掛けを肩までかけて、手が止まってしまった。
眠りについた顔は、可愛らしかった。
頬の線は柔らかく、小さめな鼻は鼻筋が通っている。
閉じられたまつげは長くて、ややカールしていた。
赤い下くちびるはふっくらして、つややかだ。
指が白い頬をすべり、添える。
思っていた通り滑らかだ。
そのまま更に身をかがめて、くちびるを合わせた。