あなたの”その”足元へ
ただそれだけ。

でも時間は長かった。


「謝礼」


涼は少し身を離して呟くと、部屋を出た。

ソファーに横たわり、眠気をかき集めて眠ろうとした。

くちびるの柔らかさが蘇ってくる。

最悪だ。

酔いつぶれている女に、何やっているんだか。


「最悪」


涼は目を閉じて呟いた。

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