あなたの”その”足元へ
隣の席の同級生が冷やかしたが、涼に無表情にじっと見つめられたのに、慌てて否定した。
涼は視線を外す。
「ああ・・なんだ、そっか」
呟いた。
「えぇ、そうなの。
誰!」
急に色めきだった同級生を無視して、カバンを肩に担いで席を立った。
「俺、帰るわ。
部活休む。
世話を焼く、じゃなくって、看病しなくちゃいけないって、先輩にいっといて」
そう言って家に帰ってきたのに、誰もいなかった。
あんなに飲んだのに出かけたのか。
せっかく、帰ってきたというのに。
自分の部屋に入ると、布団は簡単に畳まれていた。
ペットボトルと薬は、置きぱなしなままだ。
涼は着替えると、それを片付けて、自分の夕食の支度にかかった。
ライナは出張とか言っていた。
綺樹は帰ってくるのか分からない。
また“ひっかけ”に行ったのかも知れない。
自分の気持ちを自覚してしまった今、このイライラが何なのか、よくわかっている。
全く勝手で独りよがりな感情だ。
涼は視線を外す。
「ああ・・なんだ、そっか」
呟いた。
「えぇ、そうなの。
誰!」
急に色めきだった同級生を無視して、カバンを肩に担いで席を立った。
「俺、帰るわ。
部活休む。
世話を焼く、じゃなくって、看病しなくちゃいけないって、先輩にいっといて」
そう言って家に帰ってきたのに、誰もいなかった。
あんなに飲んだのに出かけたのか。
せっかく、帰ってきたというのに。
自分の部屋に入ると、布団は簡単に畳まれていた。
ペットボトルと薬は、置きぱなしなままだ。
涼は着替えると、それを片付けて、自分の夕食の支度にかかった。
ライナは出張とか言っていた。
綺樹は帰ってくるのか分からない。
また“ひっかけ”に行ったのかも知れない。
自分の気持ちを自覚してしまった今、このイライラが何なのか、よくわかっている。
全く勝手で独りよがりな感情だ。