ポイズン
ペタリと床に足をつけると、冷たかった。

服を取りに行くついでにシャワーでも浴びようかな。

その前にカーテンを閉めに窓へ向かった。

「うわ…」

驚いた。

月が大きいことに。

たぶん空気が澄んでいる分、大きく見えるのだろう。

部屋を照らす月明かりは、まるで昼のように明るかった。

「――正宗、様…?」

その声に視線を向けると、あげはが隣にいた。

「悪い、起こしたか?」

あげはが首を横に振る。
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