ポイズン
「あいつ…」

一体、何者なんだ?

思い出したように沸々とわき出した、彼女への疑問。

そう言えば、名前以外何も聞いていない。

彼女が何故そこにいたのか。

俺を待っていた?

何のために?

彼女は普段何をしている。

そして、彼女は何者か。

今さらになってわき出す、彼女への疑問。

首筋の赤い跡。

彼女は何をしていたのだろう。

首筋に顔を埋めて、歯を立てられて。

そっと、俺は隠すように手で跡をおおった。
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