ポイズン
あげはの口が閉じた。

すぐに、
「それ以来、正宗様には会っていない。

わたしがそうしたから。

時間だけが流れた。

大正から昭和、昭和から平成。

長かったと言えば長かった、短かったと言えば短かった。

1人には変わりはなかったけど」

続きを言った。

「あなたを初めて見た時、わたし心臓が止まってしまうかと思うくらい驚いた。

正宗様の子孫だってことはすぐに理解した。

よく、似ていたから」
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