ポイズン
「1ヶ月に1回、満月の夜に必ずわたしの血を飲むこと。

生活は人間と一緒でたいして変わりません。

フツーに食事をすることもできます。

太陽の光に関しては苦手になるだけで後は特に。

躰が灰になることは決してありません」

「俺が思ってる吸血鬼のイメージと結構違うんだな」

「正義様が思ってるイメージは、人間が勝手に作った想像の産物です」

「だな」

俺はフッと笑った。

つられたように、あげはも笑う。

初めて見た彼女の笑顔。
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