ポイズン
「…後悔、していませんか?」

「何で?

何で後悔しなきゃいけないんだよ」

手を伸ばし、あげはの頭を引き寄せようとした。

けど、動かすことができなかった。

指1本も無理だ。

俺がしたいことを理解したのか、あげはが顔に近づいてきた。

あげはの目を見つめる。

「これは、自分の意志だ。

自分から吸血鬼になりたいって、俺は言った。

自分が決めたんだから後悔していない」
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