遠い記憶


しばらくして、私は病院にたどり着いた。


「美鈴ちゃん!!」


「直哉のお父さんとお母さん!!
直哉は…直哉は無事なんですか!?」


「それが…」


お母さんが向いた方向に目を向けると、集中治療室のランプが点っていた。


……嘘だよ……
直哉…お願いだから…目を覚まして…


両手を胸の前で組んで祈るように、直哉の無事を祈った。


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