それでも大好きなんです
「ん?ちょっと待って…、どうゆうこと?」
私の頭の中は、パニック状態になった。
「俺は……ずっと夏希が好きだ」
真っ直ぐ見つめられて言われた瞬間、私の中で何かが音をたてて壊れた。
「ごめん。お前が好きなんだ」
「…え?意味わかんないよ」
涙がでてくる。
どうして?
私のこと嫌いなんでしょ?
「もう自分の気持ちに嘘をつけない」
「でもそんなこと言われても無理だよ。私は優樹が…」
「知ってる」
「じゃあ、どうして今さら…」
「ごめん」
「これ以上、私の心の中を乱さないで!」
私は鞄を持って外に出た。
私は走った。