それでも大好きなんです



「おい。その気持ち悪い手を離せ」



酔っぱらいの手を掴み、すごい形相で睨む拓哉がいた。



「ちぇっ……男いたのかよ」



酔っぱらいは私の手を離して、どっかにいってしまった。



「どうしているの?」



私は拓哉を見て言った。



「…いや、お前も一応女だし。送ろうかと思って」



私は思いっきり、拓哉に抱きついた。



「ありがとう…ありがとう拓哉」



「……別にたまたまだし」



拓哉は静かに私の頭をなでてくれた。




< 15 / 230 >

この作品をシェア

pagetop