それでも大好きなんです



────放課後


俺はずっと考え事をしていた。


すると教室のドアが開いたと思ったら夏希ちゃんがいた。



「優樹ー!帰ろー!」



そう言う、夏希ちゃんが愛しくてたまらない。



「あのね、今日拓哉からクレープの割引券もらったの!」



夏希ちゃんの口から、あいつの名前が出てきた。


夏希ちゃんが憎らしい。



「…捨てろ」



「え?」



「捨てろって!」



俺は夏希ちゃんの手から割引券を取って捨てた。



「優樹、どうしたの?」



心配そうに聞いてくる夏希ちゃん。





< 186 / 230 >

この作品をシェア

pagetop