それでも大好きなんです
────放課後
俺はずっと考え事をしていた。
すると教室のドアが開いたと思ったら夏希ちゃんがいた。
「優樹ー!帰ろー!」
そう言う、夏希ちゃんが愛しくてたまらない。
「あのね、今日拓哉からクレープの割引券もらったの!」
夏希ちゃんの口から、あいつの名前が出てきた。
夏希ちゃんが憎らしい。
「…捨てろ」
「え?」
「捨てろって!」
俺は夏希ちゃんの手から割引券を取って捨てた。
「優樹、どうしたの?」
心配そうに聞いてくる夏希ちゃん。