それでも大好きなんです
「……」
「だけど、それは俺のプライドが許さねー。だから俺の代わりに拓哉を行かせただけ」
「それをお人好しっていうんだよ」
「うっせ…」
「あんたも可愛いーとこあんじゃん」
頭をぐしゃぐしゃにしてくる莉子。
「やめろよ」
「それどうすんの?」
莉子が指差したとこには夏希ちゃんとお揃いのペアリング。
俺はペアリングを外してポケットの中に入れた。
「まったく、あんたも一途だね」
「うるせー」
「よし!失恋者同士、酒でも飲むか!」