それでも大好きなんです
「拓哉が好きなんでしょ?」
そう切なそうに微笑んでいる優樹。
「違うよ!」
「じゃあ、どうして拓哉ばっかり探したりしてるの?」
「探してないよ!」
「夏希ちゃん。…俺辛いよ」
そう弱々しく言った優樹は今にも壊れそうだった…
「私は優樹だけだよ」
ごめんね、優樹。
私にとっては、この言葉は嘘になるかもしれない。
「ありがとう」
優樹は私に抱きついた。
「ごめんね。クレープ俺が買ってあげるから」
「うん」
優樹はクレープを買ってくれた。