それでも大好きなんです
だって
「拓哉ー」
ほらきた。
莉子も拓哉を振り向かせようと頑張っている。
拓哉の腕に絡み付いて、甘い声をだす。
私は、それを見ないように一生懸命耐えていると、拓哉は面白そうに私を見る。
だからそれに対抗するように、優樹の近くに行った。
すると拓哉は顔を歪めて私を引っ張る。
いっつもこのやり取りがある。
「お前、そんなに優樹がいいのかよ?」
「拓哉だって莉子に甘えられてニヤニヤしてたじゃん」
「してねーし」