それでも大好きなんです



「あっそ!じゃあね」



そう言うと彩子はどっかに行ってしまった。


夏希は合コンって知ってるのか?


知っててカラオケに行くはずがない。


…いや、もしかして俺のこと嫌いになったのか?


こうしちゃいられねー。


すぐに止めないと!


俺は夏希を止めるために走って玄関に行った。



「夏希!」



叫んでも夏希は気づかない。


彩子は気づいたみたいだけど、俺に向かって"バーカ"と言って、夏希をバスに乗せた。


そして彩子は俺に"バイバイ"と手を振った。



「くっそー」



俺はタクシーを捕まえてバスを追わせた。




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