それでも大好きなんです
二つ目のバス停で彩子たちが降りた。
「ここでいいです」
俺はタクシーから降りて夏希たちの後を追った。
カラオケの入り口には複数の男がいた。
そいつらは夏希を見て、頭を撫でたり肩に手を回したりしている。
…触るな。
俺はすぐに夏希のところに行って腕を引っ張った。
「すいませんが、こいつ返してもらいます」
「ちょっと拓哉!?」
「うるせー。黙ってついてこい」
俺は自分の家に夏希を連れていった。