キミと一緒に。【完】
区役所入り口の階段部分に腰を下ろし、前を真っ直ぐと見つめる。



「どうした?」



正面に屈んでた由斗が、不思議そうに私を見て来る。



「一度だけ。今日だけ…謝って良いかな…?」



「何を?」



益々、疑問符を頭に浮かべてる由斗。

私の目からは、涙が溢れそう。

口にしないと決めたけど、夫婦としての時が始まる前に、言いたい事。

スッキリとした状態で、これからを生きたい。
< 423 / 430 >

この作品をシェア

pagetop