キミと一緒に。【完】
「……夢は、終わったんだ」



「由斗…?」



私の励まし方は、やっぱりダメだったんだろうか。

私に背を向け、涙を流し始めた。

その背に手を添えると、起き上がり、腕を引かれて抱き締められた。

片腕しか使えないのに、強く。



「私、夢より由斗が大切だよ」



「花音…っ」



「でも、夢は願えば叶うって信じてる」



それを教えてくれたのは由斗。

この発言は、矛盾してるかも知れないけど。
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