スミダハイツ~隣人恋愛録~
「何? 102は、飯がどうのと理由をつけて、ほんとはそういうことを聞きたくて俺を呼んだわけだぁ?」
早くも榊は良太郎の真意を見抜いてしまった。
良太郎はあわあわする。
が、ミサが寝室に隠れているとは、榊もさすがに気付いていないらしく、
「まぁ、飯食わしてもらえるわけだし、いいけどさ」
怒られなくてよかった。
良太郎は心底そう思った。
良太郎はまたしても、昨日の夜に寝ずに考えた質問をぶつける。
「榊さんは、麻子さんが好きなんだろうなと思っていました。けれど、最近、榊さんが101号室の方と仲よくしているらしいとミサさんから聞きまして」
「あぁ、それでどうなってるのかって気になったわけか」
「はい。下世話だとは思ったのですが。隣近所で揉め事になっても困りますし。すいません」
どうしてミサが言い出したことなのに自分が頭を下げなくてはならないのか。
でも、余計なことを言えば、寝室にいるミサにまで聞かれてしまうため、良太郎はそう思ったことを心の中で留めておく。
榊は煙草を咥え、
「麻子とは普通。花屋とはまぁ、友達みたいなもんだな」
と、端的に言った。
良太郎は、そこからどう話を広げればいいのかわからなくなった。
元より会話の能力が低すぎて、おまけに苦手な恋愛の話で、良太郎はもうすでに困窮してしまったのだ。
それを見逃さなかったのか、榊はにやりとし、
「俺のつまんねぇ話より、102のこと聞かせろよ」
「はいぃ?!」
「お前はどうなんだ? 恋愛。好きなやつとかいるのか?」
逆に聞かれて、いよいよどうしていいのかわからなくなった。
早くも榊は良太郎の真意を見抜いてしまった。
良太郎はあわあわする。
が、ミサが寝室に隠れているとは、榊もさすがに気付いていないらしく、
「まぁ、飯食わしてもらえるわけだし、いいけどさ」
怒られなくてよかった。
良太郎は心底そう思った。
良太郎はまたしても、昨日の夜に寝ずに考えた質問をぶつける。
「榊さんは、麻子さんが好きなんだろうなと思っていました。けれど、最近、榊さんが101号室の方と仲よくしているらしいとミサさんから聞きまして」
「あぁ、それでどうなってるのかって気になったわけか」
「はい。下世話だとは思ったのですが。隣近所で揉め事になっても困りますし。すいません」
どうしてミサが言い出したことなのに自分が頭を下げなくてはならないのか。
でも、余計なことを言えば、寝室にいるミサにまで聞かれてしまうため、良太郎はそう思ったことを心の中で留めておく。
榊は煙草を咥え、
「麻子とは普通。花屋とはまぁ、友達みたいなもんだな」
と、端的に言った。
良太郎は、そこからどう話を広げればいいのかわからなくなった。
元より会話の能力が低すぎて、おまけに苦手な恋愛の話で、良太郎はもうすでに困窮してしまったのだ。
それを見逃さなかったのか、榊はにやりとし、
「俺のつまんねぇ話より、102のこと聞かせろよ」
「はいぃ?!」
「お前はどうなんだ? 恋愛。好きなやつとかいるのか?」
逆に聞かれて、いよいよどうしていいのかわからなくなった。