恋*詠歌
今にも泣き出しそうな若菜ちゃんを見ていると、胸がギューっと苦しくなった。


「……ごめん、オレ……そんなつもりじゃなかったんだ……」


オレも、泣きそう……。



さっきまで幸せいっぱいだったオレの気持ちは、後悔でいっぱいになる。




「違うの……。」



え??



「あたし、明日アパートに戻るから……。明日からもうココには来れないの。」



あ……?え?


そのまま若菜ちゃんは、下を向いて黙ってしまった。







結局若菜ちゃんが、あのキスの事を、どう思ったのかよくわからなかった。



あれから、今日は探し物をしないで解散した。


オレも、早くアパートに戻り、バイト再開しなきゃな……。



金、ねぇし……。



でも、若菜ちゃんと携帯のアドレス交換ができたのはよかった!


またすぐに、若菜ちゃんに会える!!





……オレは、そう信じていた。




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