突然お嬢さま!?
瀬尾先生もこっちを向いていて、目が合った。
ジーッと見ているから目が逸らせない。
体も固まっていて、思考も停止しそう。







しばらく停止。

瀬尾先生の手が私の髪を触ってきた。

まだ動けない私。


「サラサラだね」
瀬尾先生がやっと喋った。

それで

魔法が解けたように動けるようになった。


私の髪を撫でる瀬尾先生の手に私の手を重ねた。
撫でる手が止まる。

「撫でられるの嫌?」

ううん、首を横に振る。

「恥ずかしい」
私は瀬尾先生を真っ直ぐ見た。

瀬尾先生もまた私を見る。

何だか危険な予感。

怪しい方向に行きそうだ。

私は俯いた。

< 104 / 205 >

この作品をシェア

pagetop