突然お嬢さま!?
「うん、私に出来るか分からないけど頑張るよ」

「真那は頑張ってるよな、成績もかなり上がってきているし」
お父さんが頷く。


慎也は車イスに戻る。

「真那姉、座ってみたら?」

私が座る?

ドキドキしながら、社長椅子に近付く。


大きく深呼吸をして座った。

「どう?社長気分になった?」

「全然」
首を横に振る。
自分には似合わないし、想像も出来ない。


「真那姉は立派な女社長になれるよ。俺が叶えられなかった夢を叶えて」

「うん、頑張るね…」


パタン


ドアが閉まる音がして、振り向く。
涼子さんが出て行ったらしい。

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