突然お嬢さま!?
晴斗さんは手を振って、来た道を戻って行った。


それから絡ませた指は解いて、普通に手を繋ぎ歩いた。
さっきの話の続きはしないのだろうか?

ずっと気になっていたけど、瀬尾先生は全然そのことに触れないで、あちこち案内してくれた。



「1人で帰れる?送っていきたいけど、まだやることがあるから」
瀬尾先生は繋いでいた手を離した。

離された手はちょっと寂しい。

「大丈夫。駅まで近いし、向こうの駅に着いたら迎えに来てもらうから」

「今日も明日もカテキョは休みだけど、ちゃんとやることやってね」

明日も文化祭があるから家庭教師はお休み。


「分かりました~」
手を挙げる。

「家に着いたらメールして。心配だから」

「あたしはそんなに子ども?」
また子ども扱い?

「いや、女の子として心配」

えっ?


「じゃあね」



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