突然お嬢さま!?
そんな心地良い時間を崩された。


「あのさ、この前の話の続きだけどさ」
瀬尾先生が私のほうを向いて話す。

「この前の話?」
なんか止まっていた話なんてあったっけ?

「ん、好きな人いるの?って聞いたよね。返事を聞いてないんだけど」

えっ?
何を言い出すのかと思えば

あの返事を今、ここでしろってこと?
いきなりだな~。
緊張してきた。


すぅ~はぁ~

深呼吸。


「好きな人はいるよ」

「誰?聞いてもいい?」

私は俯いていた顔を上げて、瀬尾先生を見る。
瀬尾先生も私を見ていた。



「好きな人は瀬尾先生」
言ってしまった~。
もう、後戻り出来ない。

瀬尾先生はまだ私を見ている。
合わせた目が逸らせない。
逸らしたいような、逸らしたくないような。

恥ずかしくなってきた。

何か喋ってくれないかな。

私の気持ちを聞いてどう思ったのだろう?
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