突然お嬢さま!?
秋の夜
あ~疲れた。

机から少し離れて、腕を伸ばす。


毎日、毎日、勉強ばかり。
さすがに嫌になる。

はあ~


瀬尾先生とは予約したあの日から何も変わらない。

今まで通りに家庭教師と生徒で、相変わらず厳しい。

唯一変わったことといえば…

毎晩メールしてくれることかな。

内容は全然甘くなく…勉強の話か天気の話だけど。


気分転換に読書でもしようかな。

勉強の秋でなく、読書の秋にしたい。

本棚を見るけど…読み終わったものばかり。
新しいの読みたいな~。


コンコン

慎也の部屋をノックする。

「はい?」

「慎也~何か本貸して」
慎也の本棚を見る。

いろんなジャンルがある。

疲れているけど、違う方向に頭を回転させてみようかな。

「これにしよう。これ貸して」
推理小説に決めた。



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