突然お嬢さま!?
「真那ちゃん、来ていたのね」

涼子さんが入って来た。


ソファーをベッドに変える。
慎也の部屋のソファーはソファーベッドなので夜にベッドにして涼子さんが寝ている。

私は布団を運ぶのを手伝う。

涼子さんがこの部屋で寝るようになったのは、1ヶ月前。

慎也の容態が夜中に急変した時にすぐ気付けるように涼子さんはそばに付いている。
たまに涼子さんに変わってお父さんが寝ることもある。

昼間は看護師さんがいてくれるけど、夜は家族で診るしかない。

最近の慎也は弱ってきているので、夜になると私たちは緊張する。


「私は部屋に戻るね。おやすみなさい」

「おやすみなさい」

「おやすみ」


借りた本を抱えて自分の部屋に戻った。

机の上に置いてある携帯の受信ランプが光っていた。


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