突然お嬢さま!?
「慎也、真那ちゃんのお母さまがお見舞いに来てくれたわよ」
寝ている慎也に話し掛けた。

ウトウトしていたらしい慎也は目を開けて起き上がる。
涼子さんが手を貸す。


「はじめまして、ありがとうございます」

「いいえ、いつも真那と仲良くしてくれてありがとう」
持っていた花を涼子さんに渡して、慎也に近付いた。

涼子さんは花と花瓶を持って、部屋を出て行った。


「お母さん、慎也はいつも私に気遣ってくれて優しいんだよ」

「真那姉だって優しいよ」

「2人とも優しいのね」
お母さんが安心したように笑った。


花瓶に花を生けて戻ってきた涼子さんを交えて、みんなで楽しく話した。


「そろそろ失礼します」
お母さんがコーヒーを飲み干して、立ち上がった。

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