突然お嬢さま!?
「もう少ししたらまどかが来るはず。真那姉も一緒にいてよ」

慎也の好きなまどかちゃんが来るらしい。
2人は毎日メールをしている。
良い感じなんだけど、慎也は自分の病気のことがあって気持ちは隠したまま。


「まどかさまがお見えになりました」
岡本さんの斜め後ろからまどかちゃんが現れた。


慎也だけでなく私もいることに気付いたまどかちゃんは

「あけましておめでとうございます」
部屋の入り口で頭を下げた。

慎也は起き上がって、車イスに座り、ソファーとテーブルがあるほうに移動した。

私とまどかちゃんはソファーに座った。


「これお土産です」
手渡された箱の中にはシュークリームが入っていた。

慎也の好きなシュークリームだ。

「うまい」
一口食べて、まどかちゃんに笑いかけた。

最近は食欲の落ちている慎也だけど、珍しく一個食べ終えた。

慎也に一緒にいてと言われたけど、やっぱりお邪魔だと思う。

まどかちゃんが緊張しているのも分かる。


< 165 / 205 >

この作品をシェア

pagetop