突然お嬢さま!?
私は車まで瀬尾先生を見送りに出た。

「いきなり言うからビックリしたよ」

「一応挨拶はしておこうと思って…緊張した~」
ホッとした顔をする。


「明日学校あるの?」

「うん、もう卒業式の練習だけだから、午前中で終わりだけど」

「俺は休みだから、午後からデートする?」

「うん!」

明日の約束をして、見送った。


リビングに戻ると誰もいなかった。

「旦那さまも奥さまも慎也さまのお部屋に行かれましたよ」
岡本さんが教えてくれた。

私も慎也の部屋に行った。

「あ、真那姉…今瀬尾先生のこと聞いたよ」
慎也が嬉しそうに言う。

なんだか恥ずかしい。  

「慎也…試験終わって、後は結果を待つだけ」

慎也の夢がいつの間にか私の夢になった。
慎也のために合格したいと思っていたけど、やっぱり自分自身のためにも合格したい。

「うん、きっと良い結果が出るよ」
慎也は力強く言ってくれた。
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