突然お嬢さま!?
慎也に頼まれていたノートを渡すため、まどかちゃんを呼び止めた。
まどかちゃんもいっぱい泣いたのだろう。
目が腫れていた。


他の人たちから離れ、紙袋に入れていたノート3冊を渡した。

まどかちゃんは紙袋の中を覗いた。

「これは?」
涙を浮かべて私を見た。

「慎也から頼まれてたの。まどかちゃんに返して欲しいって」

「そうですか」


まどかちゃんはノートを1冊出して、パラパラとめくった。


「あ…」

「どうしたの?」

「所々に感想が書いてある」

1つのページを開いて見せてくれた。

まどかちゃんが書いた横に慎也の言葉が書かれていた。



‘おもしろいね’

とか

‘想像できる’

とか

‘かわいそうだね’

一言だけど、確かに慎也の字で書かれていた。



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