突然お嬢さま!?
入学式が終わって、みんなが席を立って外に出て行った。

私はそのまま座っていた。


「真那、一番最後に来て、出るのは一番最後かよ?」
浩樹が呆れたように言う。

「あたしの勝手でしょ」

「今日はもう終わりだから帰ろう、ほら」
浩樹が手を出した。

はい?

その手をどうしろと?


「真那は俺と帰るから気にしないで」
賢人が横から現れて、浩樹の手を払いのけた。

「家庭教師さまとね~」
浩樹が睨む。

「今は家庭教師ではなくて、恋人だ」
賢人がきっぱり言った。

賢人と浩樹が睨み合う。

「俺はまだ諦めないから」
浩樹は私たちから離れた。


諦めの悪い男だ。
早く他に好きな子が出来ないものだろうか。

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