突然お嬢さま!?
「勝手なこと言うなよ」
慎也はちょっと嫌な顔する。

そんな慎也を見ていたまどかちゃんはちょっと悲しそう。


リビングのドアが開き、
「慎也くん、そろそろ休んでね」
看護師の田所さんが入って来た。

「あ、じゃあ俺たちは帰るよ。ゆっくり休めよ」
康介くんが立ち上がると他のみんなも立ち上がった。

「また来るね」
「バイバーイ」
「お大事に」

慎也と私は玄関で見送る。
「今日はわざわざありがとう」

最後に出ようとしたまどかちゃんが振り返る。


「これ…学校の様子をいろいろ書いたの。暇つぶしに読んで見て」
1冊のノートを渡す。

「ありがとう」

「じゃあね」

笑顔で手を振るまどかちゃんは帰って行った。

「部屋戻って寝るね」
慎也はノートを持って階段を登って行く。

リビングに戻ると既にカップやお皿は片づけられていた。

私も部屋に行こう。
あと1時間したら瀬尾先生が来る。
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